子どもへの110万円の贈与を初めてやってみた

子どもの日の夜に家族で食事しているとき、社会人2年目の息子が住民税の負担やパソコン買換えで今年は苦しい、じゃあ少しばかり援助してやろうか、という話になった。

妻も、意外なことに、反対しなかった。

子どもを甘やかすことになりかねず、老後資金も必ずしも万全でないかもしれないが、もうじき退職金を手にすることでもあり、このままでは将来妻子に相続税負担が発生する可能性もなきにしもあらず。

義父の相続の手伝いを色々する中で、自分の相続対策のこともちょっと考えていたという次第。

 

ChatGPTに次の条件でドラフトさせた。

  • 子どもに対して現金110万円を銀行振込で贈与

  • 定期贈与だと指摘されるリスクを軽減する文案

  • 持戻し免除を入れる

  • クラウドサインのフリープランで電子契約するので、後文はそれにふさわしいものに

  • 金額は大字(だいじ)表記

  • 公用文の漢字仮名遣い

  • 年月日は西暦

少し手直しを加え、出来上がった贈与契約書はこんな感じ

 

贈 与 契 約 書

贈与者 ○○(以下「甲」という。)と受贈者 △△(以下「乙」という。)は、以下のとおり贈与契約(以下「本契約」という。)を締結した。

第1条(贈与)

甲は、乙に対して、⾦壱百拾萬円(1,100,000円)を贈与することを約し、乙はこれを受領することを承諾した。

第2条(贈与の時期及び方法)

甲は、本契約書の締結後速やかに、乙が指定する乙名義の銀⾏⼝座に、上記⾦額を振込送⾦する方法により贈与を履⾏する。

第3条(契約の性質)

本契約は、単発の贈与であり、甲は今後継続的⼜は定期的に贈与を⾏う義務を負わないものとする。

第4条(持戻しの免除)

甲は、本契約による特別受益の持戻しを免除する。遺産の算定に当たって、当該贈与がなかったものとして算定する。

第5条(その他)

本契約に定めのない事項については、甲乙協議の上、誠実に解決するものとする。

本契約成⽴の証として、本書の電磁的記録を作成し、双方が合意の後電⼦署名を施し、各自電磁的記録を保管する。

2025年5月6日

甲  住所
   氏名

乙  住所
   氏名

 

税務調査対策のためには、公証役場で700円払って確定日付を取る方法と、郵便局で切手を貼って記念押印してもらうという方法があるらしいが、それよりも電子契約サービスのタイムスタンプで代用できないかと考えた。

電子契約ならば、契約書の紙を保管する煩わしさもなく、ネットでいつでも閲覧できる。

電子契約(立会人型の電子署名サービス)のフリープランは、月3件まで無料で利用できる。

とてもありがたい。このフリープラン、ぜひとも今後も続けてほしい。

長期署名は10年らしいので、その延長はどうすればいいのか、更なる研究が必要だ。

59歳なので、相続時精算課税制度の対象外であり、暦年課税の無税枠を利用することになる。7年以内に死ぬと、せっかくのこのアレンジも無駄になり、相続財産に足し戻されてしまう。

なので、死ぬのはできれば7年超先にしたいものだ。それに賭ける。

 

締結後、早速スマホのネットバンキングで振り込んだ。

息子からはLINEで「ありがとう」の5文字だけ。

もっと大喜びで激しく感謝してくれてもいいのにな。